日本のクリスマスといえば、クリスマスツリーを飾り、チキンやケーキを食べるのが主流だと思いますが、女子会やお友達とのパーティー、会社のイベント等、様々な機会が重なるこの季節。
ちょっと変わった趣向で、クリスマス茶会はいかがでしょうか。
畳のお部屋がなくてもできる、パーティーシーンにも合うお茶会を考えてみました。
洋食器等を茶道具に見立てる
見立てとは、本来茶道具でないものを、茶道具として見ることです。
千利休も、すぐれた美意識によって、日常の生活用品を茶道具に取り入れました。例えば、高麗茶碗は、16世紀半ば頃から、千利休をはじめとする茶人によって、朝鮮半島で焼かれた日常雑器をわび茶の茶碗として見立てられたものです。
また、現在、茶道に使う茶碗としてよくイメージされる信楽や備前といった和物は、千利休の時代では斬新なアイデアだったことでしょう。
なぜなら、わび茶が完成されるまでは、中国から伝来の高級な唐物が主流であり、茶碗と言えば、歪みのない端正な天目茶碗が主流だったからです。
お道具がないからとりあえず似ている形のもので代用という意味ではなく、お茶会の趣旨に沿って、「このお道具のデザインや取り合わせがベスト!美しい!好きだ!」と思うものを吟味して選べば、そこにはおもてなしの精神があると思います。
今回は、盆略点前を洋食器で、クリスマスらしい取り合わせで見立ててみました。
盆略点前でクリスマス茶会
お茶会のテーマ決める大切なお道具は、和室においては、床の間のお軸で墨跡が多いですが、クリスマス茶会の床は、イタリア・フィレンツェの画家の作品にしました。
フィレンツェは京都と姉妹都市。今年2015年は提携50周年の年でした。
天使がバイオリンを弾いています。賛美歌やクリスマスソングが聞こえてきそうですね。
花は、ポインセチアを飾ります。
丸盆は葡萄柄ワイントレー、茶碗はイギリスのバーレイ社製のシュガーボウル。
氷の上に舞い降りた花のようなイメージです。
茶杓は木製のマドラー、棗はガラスのジュエリーボックスを使っています。
お菓子は亀屋吉長さんの「雪こんこ」と俵屋吉富さんの「ジングルベル」。
ジングルベル(靴下とツリー)は、甘い洋酒ボンボンです。
お菓子器はノリタケのお皿にしました。
お話がはずみ、もう一服召し上がるお客様には、赤と緑の金平糖をおすすめします。京都の老舗・緑樹庵清水さんの苺とめろん味です。
星のような形もクリスマスに似合います。ツリーのトップに飾る星は、「ベツレヘムの星」とも言われ、東方の三博士にイエス・キリストの誕生を知らせ、ベツレヘムに導いたといわれる大切な星です。
緑壽庵清水さんの金平糖は、袋を開けたとき、香りがふわっと広がります。
最初は赤と緑をクリスマスらしく混ぜてお出ししようと思っていましたが、香りが混ざってしまうので、二色を別々に、かわいらしいショットグラスに入れることにしました。
京土産にぴったり!金平糖とボンボニエール
クリスマス茶会でお出しした金平糖。
これは、お日持ちもして、お客様への京土産としても最適です。
気軽なお菓子のイメージもありますが、日本の皇室での引き出物も、金平糖です。
職人が作るのに2週間以上かかり、根気が要るそうです。その工程は、家庭を築きあげる夫婦の姿や、親心にも似ているとのことで、おめでたい慶事のお菓子と考えられています。
皇室では、この金平糖が、ボンボニエールという小さなお菓子器に入れて贈られます。ボンボニエールは、フランス語で、キャンディー等の砂糖菓子を入れる容器のこと。素材は銀が多いですが、陶磁器や漆もあり、鶴亀や有職文様などおめでたい意匠が慶事を記念して作られます。
京都・百万遍の緑壽庵清水さんでは、ボンボニエール入りの金平糖もご用意されています。日曜日に行くと店内は満員状態でした。
小袋の金平糖は人気でほとんどの味が売り切れ。ボンボニエール付の商品は買うことができました。バラのデザインで、保存容器としても、インテリアとしても、おもてなしの器としても使えますね。
お友達やご家族、職場の親睦会など、素敵なクリスマスをお過ごしください。
もし、お一人でそんな機会がないという方もご安心下さい。茶道体験古都はクリスマスも開いておりますよ。ご来店お待ちしております。
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