古都 茶会記

気軽に楽しめる茶道と京の徒然

京都の茶道体験施設 たくさんあるけど、どこに行けばいいの?

私は、茶道体験施設を運営している本人なので、勿論、うちの茶道体験古都がいいよと言う答えになってしまいますが…。

そういうことではなく、観光目線でなく、茶道の経験者から見た、体験施設の選び方のポイントをお話ししたいと思います。

 

 

1、人数  少人数制がおすすめ

 

 

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大寄せのお茶会は、一度に20~30名様が入るのは普通です。しかし、それは、大多数が茶道の経験者が行くお茶会だから、多人数入っても、スムーズにお茶会を進められるのです。
観光客や初心者向けの体験施設で、多人数だと、作法の説明や指導もそれなりのことしかできず、何か薄っぺらい内容で終わってしまうことが多いです。
お点前を遠くで見学できれば良い方には、良い体験かもしれません。
しかし、本来はお茶室は四畳半が基本なので、雰囲気も少人数で清寂を楽しみます。
少人数の体験の方が、明らかにお客様の満足度は高く、感じ方や体験の理解度が違います。

 

 

 

 

2、茶道具やお茶会のテーマ

 

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茶道具は、1万円のものもあれば、100万円のものもあります。体験で高価なものはあまり使わないと思いますが、お茶会の参加費がまちまちな理由には、お道具の価値も関係があります。
茶道具の値段よりも、もっと大切なことは、そこにおもてなしのこころがあるか?だと思いますが。
同じ体験でも、何か季節のテーマがあったり、季節のお茶碗が出ていたりすると、「この日のために、亭主が選ばれたんだな」と感じます。より本物のお茶会らしい体験ができると思います。

このポイントは、結局行ってみなければわからないところかもしれませんが・・。

 

 

 

 

3、資格を取得しているか

 

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意外に思われるかもしれませんが、観光客向けの茶道体験施設は、必ずしも講師が教える資格(免状)を取得しているわけではありません。
裏千家の初心者向け教室は、勿論、講師は補助の係でも茶名以上の資格は必要とされていますが、観光客向けの体験施設はそこまで確認されるわけではありません。京都の有名ホテルが紹介しているから、勿論、有資格だというわけでもありません。
しかし、伝統的な文化体験を希望される場合は、資格がある所に行った方が良いのではないでしょうか。

 

 

他にも、お抹茶やお菓子でもピンからキリまでありますし、自分の点てた抹茶しか飲まない体験なのか、通常のお茶会同様の体験ができるのか等、たくさんポイントはありますが。

blog.teaceremony-kyoto.com

ホテルなど観光の関係者の方からは、よく立地と値段と予約の取りやすさが重要ポイントだと伺います。
確かにビジネス的にはすごく重要ポイントだと思うので、私も努力しなければと思いますが、一方で茶道の経験者としては、それだけではないよと思っている視点があります。
一番伝わりにくいところだけど、本当は一番重要かもしれないこと。
ビジネスとのバランスをとりつつも、本来あるべき姿を忘れずに、皆様にお伝えできればと思っています。