古都 茶会記

気軽に楽しめる茶道と京の徒然

冷たい抹茶がなくても涼しい! 涼をとる夏の茶室

夏といえば、かき氷、スイカやアイスクリームなど、冷たい食べ物が食べたくなります。

弊店のドアをガラッと開けて、「お茶室ですよね、じゃあやめときます。この近くに喫茶店はありませんか。」というお客様も。

暑くて本当に困ってらっしゃるんでしょうね。手軽にお点前を見て抹茶とお菓子を飲むコースをご案内してみても、お断りされてしまいました。

どうしても抹茶=暑いというイメージがあると思いますが、茶室でも「夏は涼しく」演出しています。

 

 

 

 

  平茶碗と洗い茶巾

 

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弊店にお越しくださった初心者の方は「初めて見る」という方がほぼ100%の「平茶碗」。

夏限定のお茶碗です。 

ご自身で抹茶を点てる体験には、初心者の方には平たく浅いお茶碗だと点てづらいため、普通のサイズを使っていただいていますが、「お茶席体験」では、平茶碗でお茶を召し上がっていただいています。

お茶が冷めやすく、涼し気に見せることができます。

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そして、こちらは、洗い茶巾という夏のお点前です。

「洗い茶巾」は、このようにたっぷりと水をお茶碗に張って運び出します。

そして、茶筅通しの前に、建水に水を捨てる音が、何とも涼し気なのです。

 

 

 

 

 

葉蓋や平水指

 

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七夕茶会では、七夕にちなんだ梶の葉を使った「葉蓋点前」をしていました。

こちらも、夏のお点前です。

末廣籠の落としが水指に転用されており、蓋は梶の葉。

 

 

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そして、平水指も夏にはよく使われます。

通常の水指は、このようなサイズですが

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平水指は、平たいので、水が並々と入っている面を大きく見せることで、涼しさを演出するためのものです。

 

 

 

 

透明感のある和菓子、茶道具

 

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星月夜。8月7日から、「京の七夕」が始まりますから、京都では、これからまた七夕の趣向が楽しめるかもしれませんね。

 

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七変化。

青竹のお菓子器も、夏らしく爽やかな印象です。

 

 

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水玉透かしの蓋置。

透かしと青色が、涼しさを感じるものです。

 

水指やお茶碗も、ガラス(義山)製のものもありますね。

 

お部屋の冷房もきいていますので、歩き疲れた方も安心です。

夏のお茶室で、今まで知らなかった新しい発見ができるかもしれませんよ。