最近、五輪エンブレムのデザインが、市松模様を意匠化した作品に決定し、緻密に計算されたデザインであると話題になっていますね。
和柄は、日本の四季の美しさを表現し、意匠化したものです。着物はもちろん、日常のさりげないところに使われています。
麻の葉紋
麻の葉模様は、正六角形を基本にした幾何学模様で、麻の葉に似ていることからそう呼ばれています。
浴衣の柄でもよく使われているので、どちらかというと、夏らしいイメージがありますね。
これは、茶道体験古都に、正座の苦手なお客様のためにご用意している正座椅子ですが、麻の葉模様です。座布団の裂地にもよく見かけますね。
きもの体験で使っている伊達締めの柄も、実は、麻の葉模様でした。
探してみると、たくさんあるものです。
亀甲紋
亀甲紋は、亀の甲羅に似た六角形の幾何学模様です。有職文様の一つでもあります。平安時代末期から盛んに用いられてきたそうです。
写真の帯は、昭和の帯です。オレンジと緑は、反対色でパキッとした目立つデザインになりますね。
*有職紋様:平安時代末期、朝廷や武家の礼式、官職、法令などが定められ、着想法も決まりが定められました。これを有職文様といい、現代にも永く受け継がれています。
唐草紋
菊唐草や、葡萄唐草、松唐草など、たくさんの種類の唐草紋があります。着物にも帯にも、本当によく使われています。
葡萄唐草は、葡萄に実がたくさんなることから、子宝に恵まれるようにと、お嫁入り道具の着物の柄としても好まれるのだとか。
歴史は古く、古代エジプト・メソポタミアの時代からあり、ローマ、ギリシャ、中国を経て、日本に伝わってきたものだと言われています。
七宝紋(しっぽうもん)
七宝紋は、花輪違いとも呼ばれます。
これも有職文様・吉祥文様の一つです。無限につながる平和や円満を表しているのだそうです。
参考:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8A%B1%E8%BC%AA%E9%81%95
確かに、言われてみれば、花輪がつながっていくことから、人とのつながりを連想することができます。
他にも、波を意匠化した青海波や幸菱(さいわいびし)等、きものには美しい和柄がたくさんあります。
日本の自然や風景をもとに作られ、幸せの願いが込められた柄です。
市松模様だけでなく、素敵な和柄を見直して生活に取り入れたいですね!