京都・鷹峯は常照寺、源光庵、光悦寺と、花まつりや紅葉シーズンに人気のお寺が集まる北部エリアです。
松野醤油店は、これらのお寺に行くまでの参道沿いにある、老舗の醤油店です。
店内に入ると、お醤油の香りでいっぱいです。
手作りの醤油
創業は文化2年(1703年)。醤油の手作りを今でも続けられています。お店に入ると、お醤油の良い香りがいっぱいにしたのは、天然の素材を吟味されて、丁寧に作られているからですね。
店内には、「昔からうちとこのお醤油は本樽でねかしてますねん」とご主人直筆の作品が展示されています。説明されなくても、作品の言葉を見れば一目でわかるし、何より書かれている文字がすごく愛嬌のあるやさしい雰囲気だったのが印象に残っています。
私は、自分のお店の良いところ、強みをアピールしたいけれど、言い過ぎると何か雰囲気が良くない気もして、主張の仕方って難しいなと思っていましたが、この作品が、とっても愛嬌がある優しい雰囲気のまま、きちんとポイントが伝わっているので、素晴らしいなと感じました。
お醤油とお味噌も
濃口、薄口はもちろん、さしみ醤油やかけ醤油があり、さらに手作りお味噌やもろ味、ゆずポン酢も人気だそうです。
小さい瓶のさしみ醤油は、麹を塩水に仕込んで、一年熟成させたに、もう一度麹を加えて約二年間かけて熟成されているそうです。塩分も低めに抑えてあるそうで、さしみ醤油だけれど、かけ醤油や煮物にも使えるそうです。
もろ味は、「マルマツもろ味」と呼ばれ、こちらも手作り。炒って砕いた大麦と蒸した丹波大豆から麹を作り、発酵させてもろ味ができます。さらに、もろみに下味をつけた京野菜(生姜・茄子・胡瓜)を漬け込んで、風味がつけられているそうです。すごく手間をかけて、作られていることがわかります。
老舗の古風な佇まい
市バスの土天井町の前で、看板もわかりやすいです。
のれんや店構えは、昔ながらの雰囲気がたっぷりと残っています。
車で行くときは、駐車場がどこにあるか見落としそうになりますが、お店のすぐ裏にあります。
松野醤油店のお醤油は、京都の主要デパートでも購入できるようですが、鷹峯のお寺に観光に来られた際は、立ち寄られてみてはいかがでしょうか。
松野醤油店
住所: 〒603-8465 京都府京都市北区鷹峯土天井町21
電話:075-492-2984
営業時間:9:00~18:00
定休日 木曜日
店休日:12月30日~1月5日