京都のお寺には、精進料理をいただけるところがいくつかありますが、大徳寺の大慈院内にある「泉仙(いずせん)」もその一つです。
精進料理は、動物性食材を使わず、順番なども茶懐石とは違うものですが、味付けや季節によってどんな食材を使っているかなど、勉強になるところもあります。
お家でも、野菜と大豆タンパクの健康的なメニューとして、参考にしたいです。
精進料理
精進料理は、野菜や豆類などを工夫し、素材の味を生かして調理された料理です。仏教の戒律に基づき、殺生が避けられ、動物性の食材は使われません。
こちらは、泉仙さんの「あやめ」というメニューです。
始めに、わらび餅とお抹茶をいただきました。
葡萄のお酢と白和えなど。
ごま豆腐と生麩の味噌田楽、昆布など。
ご飯や野菜の天ぷら、野菜の煮物、お漬け物。
植物性食材のみを、様々な調理方法で、工夫された味付けでいただくと、気持ちが落ち着き、穏やかになれる気がします。
精進とは
生死事大、無常迅速、光陰可惜 慎勿放逸
泉仙さんのお箸の包み紙にも、このような言葉が書かれていました。
「生を明らめ死を明らむるは仏家一大事の因縁なり」といわれるように、禅者にとって、生死は一大事です。しかし、時は無常に迅速に過ぎ去っていきます。まだまだと思っている間にすぐに時間は経ってしまします。光陰、惜しむべし。精進につとめ、でたらめに時を過ごしていてはいけない。
一日一日、一瞬一瞬を、大切にしなければならないということが書かれているのかと思います。心していただきたいですね。
参考http://www.rinnou.net/cont_04/zengo/091201.html
精進鉄鉢 泉仙
泉仙さんの精進料理は、鉄鉢といわれる、僧が食物を受けるために用いたまるい鉢に盛りつけられています。インドから始まり、日本には奈良時代に伝わったそうです。
京都にお食事をいただける店舗が、大徳寺大慈院内を含めて3店舗ありますが、大慈院店は、店舗にたどり着くまでに少し路地を歩いて行きます。
冬も、センリョウが美しく迎えてくれました。
2階までお部屋があり、団体のお客様もいらして、大人気のようでした。
時々、お茶会の帰りの着物のお客様もよくお見かけします。
落ち着いた雰囲気で、やさしいお料理がいただける場所です。
泉仙 大慈院店
京都詩北区紫野大徳寺町大慈院内
TEL 075-491-6665
営業時間 11:00―16:00
http://kyoto-izusen.com/html2/restrant_daijiin.html