1月11日は成人の日でしたが、私たちにとっては、初釜と新年会の日でした。
毎年、先生の教室でお濃茶とお薄をいただき、その後近くのホテルで新年会を行います。こちらの教室には、茶道を10年、20年、30年とされている方々がたくさんおられるので、裏千家の准教授・専任講師の方々が集まり、一緒に新年をお祝いします。
濃茶席
床「歳歳年々人不同」さいさいねんねんひとおなじからず。
中国・唐の詩人、劉 希夷(りゅう きい、651 - 679年)の詩「代悲白頭翁」の一節です。この一節の前に、「年々歳々花相似」があり、対となっています。
年年歳歳花相似
歳歳年年人不同
毎年美しい花は同じように咲くが、花を見る人々は毎年変わっていく。
人の一生のはかなさを詠んだ詩です。
2016年の歌会始の勅題は「人」ですので、人に関係するお軸がかけられていました。
釜は霰窯。
鶴屋吉信さんの花びら餅をいただいた後、島台茶碗で濃茶が練られ、しっとりとしたお席でした。
参考https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8A%89%E5%B8%8C%E5%A4%B7
薄茶席
立派な結び柳が華やかです。
表千家では、柳をまとめて結ぶそうですが、裏千家ではこのような結び方をします。
床は「慶雲生五彩(けいうんごさいをしょうず)」。
おめでたい雲が五色(青、赤、黄、白、黒)の彩りをなして天空にたなびく様子を表しています。
初釜のお祝いの席にふさわしい、晴れがましいお軸です。
花は青磁の花入れに牡丹。お香合は、今年の干支のかわいらしい申です。
台子に初釜らしい黄交趾の皆具(かいぐ)が華やかに映えます。
風炉先は、鵬雲斎大宗匠のお好み。
棗は、金の青海波模様。存在感があります。
干菓子は、亀屋伊織製。
亀屋伊織さんは、干菓子だけを専門に作っておられる京都・二条新町の老舗です。
初釜や大切なお茶会でよく登場する、美しく、おいしい干菓子です。
本日は、絵馬のお菓子器に、華やかな緑と赤の千代結びでした。
新年会
初釜の後は、楽しい新年のパーティーでした。
皆さんの着物がとっても華やかです。
お稽古の時は、なかなかお話する機会がなかった方とも、近況などをお話し、楽しい会になりました。
いつも茶道体験古都を応援していただいている皆さんや、先生方に感謝致します。
ありがとうございます!