古都 茶会記

気軽に楽しめる茶道と京の徒然

京都・建仁寺 東陽坊の月釜

3月5日は、体験教室は臨時休業して、建仁寺の月釜「東陽坊」のお手伝いに行ってきました。最近はお客様として神社の月釜に参加していましたが、今回は亭主側として、お茶碗のお運びやおそば席を担当しました。

3月なので、おひな祭りの雰囲気で、春らしいお道具で行われました。

 

 

 

 

 

東陽坊とは

 

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「東陽坊」とは、利休の門人であった東陽坊長盛(1515-1598)のお名前からつけられています。彼は、千利休の高弟であり、豊臣秀吉が催した北野大茶会の副席を担当したものが、茶室・東陽坊であったと伝えられています。

東陽坊長盛は、真如堂のご住職だったため、茶室・東陽坊も真如堂にありましたが、後に建仁寺に移築され、現在に至ります。

 

月釜で実際に使われるのは、茶室・東陽坊の隣にある「清涼軒」です。

花見小路通から行く場合は、ウィンズ京都のある辺りを西に曲がった筋から入ると近いです。

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建仁寺は、お茶を最初に日本にもたらした栄西が開いたお寺であり、茶道と縁が非常に深い重要なお寺です。

臨時参加は不可であり、会員制の裏千家の月釜となっています。

東陽坊のご命日5日に毎月行われます。

 

 

 

 

 

 

お茶会の一日

 

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水屋担当の方は、前日から準備に入られ、お道具の運び込みなどをされます。朝も、お席が第1席目は8時頃から始まっているので、7時かそれより前から準備に来られます。

今日のお菓子は、鶴屋吉信製の菱餅。上にお内裏様とお雛様を表す飾りがついていて、とても可愛らしいです。

お干菓子は、干菓子だけを専門に作られている亀屋伊織製・紅白の貝で、お客様からも、「おひなさんらしい、かわいらしい。」という声が聞こえてきました。

 

お客様が席入りされると、水屋担当の方は、次々と抹茶を点てられ、お運び担当の者は、順番に並んで古袱紗(こぶくさ)にのせて運んでいきます。

 

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お茶席の続きは、別席にておそばもあります。

今日は春らしいよいお天気に恵まれていたので、縁側でお庭を眺めながら、河道屋さんのおそばを召し上がっていただきました。

本日は、300名近くお客様をお迎えすることができ、貴重な経験をさせていただきました。

 

 

 

 

 

 

 

3月の茶席 ひな祭りの雰囲気で

 

 

 

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3月は、釣釜の季節です。釣釜とは、その名の通り、釜を五徳(ごとく)*に置くのではなく、天井から鎖でつるす形のしつらえです。

なぜ3月なのかというと、一風吹くごとに春が近づき、冬が遠ざかる風情を楽しむために、釜を釣るのだそうです。

春風を感じるためのものなんですね。

 

釣釜に加壽美棚(かすみだな)、白漆・海松貝蒔絵の平棗*という春らしいお道具でした。

 

*五徳:やかんや鍋、土瓶といった加熱用容器を支えるために用いられる道具。火の上に置く。

*平棗:棗は、抹茶(薄茶)を入れる容器。平たい形の棗を平棗をいう。

 

東陽坊保存会月釜

建仁寺内 清涼軒  

京都市東山区大和大路四条下ル 小松町584

時間 毎月5日9:00~15:00(受付は14:30まで)

臨時参加受付はございません。

建仁寺 http://www.kenninji.jp/about/index.html

参考:http://www.kawakamigasendo.jp/tukigama_information.html