京都の和菓子にもよく使われている柚子。
日本料理にも「柚子胡椒」等調味料として使われたり、おすましに香りとして添えられていたり、お酒でも柚子サワーがあったりと、欠かせない素材です。
年中よく使われる素材となっていますが、柚子は冬が旬の食べ物です。
ゆず湯
柚子といえば、冬至にはゆず湯に入ります。2015年の冬至は12月22日。ぷかぷかとお風呂に浮かべて入るのは、どんな意味があるのでしょうか。
冬至は、一年の内で一番日が短い日。「陰」が極まる日とされます。この日を境に、再び力が回復し、運気が上昇するとされています(一陽来復)。その大切な日に備えて禊ぎをするために、ゆず湯に入ると言われています。古代から香りの強い植物は邪気を払うと言われていますので、柚子はぴったりですね。
私はいつもまるごと柚子をお風呂に入れますが、肌が弱い方は、ガーゼなどに包んで入れた方が、刺激が強くなくて安心かと思います。また、実をつぶしてしまうと見た目も美しくないので、実を潰さないように、香りを楽しみながら入るのが一番です。
柚子の京土産
鶴屋吉信さんの柚餅:香り高い柚子をやわらかい求肥にこめて、国産の和三盆糖をまぶしました、お菓子。 明治初年(西暦1868年)以来、鶴屋吉信さんの代表銘菓で、文人画家・富岡鉄斎や昭和天皇もお買い上げになった美味しいお菓子です。
http://www.turuya.co.jp/syoukai/yuumochi.html
永楽屋さんのおひがし「柚子」、琥珀「柚子」、柚子上用:永楽屋さんには、柚子を使った色々な種類のお菓子があります。おひがしと上用は季節限定です。
七味家本舗さんの柚子一味:おそばやおうどん等にも少し入れると美味しいです。
http://www.shichimiya.co.jp/SHOP/586833/list.html
柚子のお茶碗
茶道体験古都にも実は、柚子があります。仁清写しのお茶碗。京都の押小路窯で焼かれたものです。12月に柚子のお茶碗で一服いただくと、もうすぐ冬至を迎えてゆず湯に入る季節だなぁと思い、冬が来たことを感じます。
茶道具にも、柚子のデザインはよく使われており、お茶碗やお香合でも柚子の形のものをよく拝見致します。お香合は、陶器のものはもちろん、柚子をそのまま乾かし、漆を塗った作品もあり、柚子といえども様々な趣を拝見するのがおもしろいです。
最近では、年中身近になった柚子ですが、実は、冬のもの。
お家でも、柚子の和菓子やお茶碗で、冬を楽しんではいかがでしょうか?