10月に入り、茶室も中置きのしつらえになり、秋が深まってまいりました。
京都の美しい和菓子も、秋のみのりを感じるものになっています。
9月と10月ではまた違う意匠で、その変化を見ていると、秋の深まりをより一層感じることができます。
豊作を祈る「みのり」
絵馬に稲穂が描かれた「みのり」。千本玉壽軒さん製です。
橙色が一面に広がる田んぼの稲穂を思わせますね。
京都市内ではあまり稲穂を見る機会がありませんが、大学生の頃、京田辺の方まで通学していた頃、近鉄の駅から稲穂がやさしく揺れる風景がとても美しかったのを思い出します。
9月はすすきを稲穂に見立てて飾り、収穫を祈ってお月見をしますね。
秋と言えば、栗
お茶会でも、栗の茶巾絞りをよく見かけますね。
こちらは、京都くりやさんの栗の茶巾絞りです。
「くりや」さんはそのお名前の通り、栗の和菓子の専門店です。
もちろん、春も夏も営業されていますが、秋が楽しみですね。
「金の実」という大粒の栗の和菓子や、「くりおはぎ」という栗をたっぷり使った大きなおはぎも美味しいです。
京都くりや
住所:京都市中京区油小路通り大文字町42
電話:075-231-4564
焼き栗や家喜芋(やきいも)
二條若狭屋さんの「焼き栗」。大粒の栗でおいしいです。
こちらは、「家喜芋」と書いてやきいも。焼き栗とセットも販売されていています。
お家の上等なおやつにぴったり。
お茶碗にも秋の味覚、柿。
身近にたわわに実る柿や栗、稲穂もない都会でも、お茶室では季節の変化を味わい、楽しむことができます。