京都では、まだまだ、祇園祭の後祭りが楽しまれています。
これら山鉾は、「動く美術館」とも呼ばれ、西陣織りや中世に輸入された貴重な織物が掛けられていたりします。
中には重要文化財に指定されているものもありますね。
京都の伝統産業といえば、西陣織。今日は、イスラエルのお客様が、弊店のお待合室に展示していた西陣織のタペストリーの謎を解いてくださいました。
西陣織で聖書の一節を
元々自宅にあった、西陣織の作品。
西陣織関係の仕事をしている父が、昔、織屋さんから記念品としていただいたものだそうです。
1973年制作「天地創造」とあります。実はこれ、まったく同じものが京都第二赤十字病院の廊下に展示してあったことがあり、見つけた時はびっくりしましたが、記念品でたくさんの得意先に配られていたのかもしれませんね。
でも、「天地創造」という聖書の一節をテーマにした西陣織の作品は、ありそうでない、斬新なものだと思います。
隠されたヘブライ語「神は天と地を創造した」
何か海外の絵画が原画になっていたのかもしれませんね。
この作品から、アダムとイブが織られていること、リンゴの木らしいものがあること、天地のイメージが描かれていることはわかるのですが、実は、ヘブライ語の文字も隠れていたのです。
今までまったく文字があるとは気づかなかったので、教えていただいて驚きました。
英語圏やヨーロッパ、中国のお客様もこの作品をご覧になっていましたが、誰も、気づかれていなかったと思います。
本日は、イスラエルから9名のご家族が茶道体験に来て下さって、「私たちの言葉で、左からではなく、右から読んで、『神は天と地を創造した』と書かれていますよ」と教えていただきました。
海外の方は、よく日本語のひらがなや漢字を見て「おもしろい模様のように見える」という方もいらっしゃいますが、私もヘブライ語を見てそれと同じ感覚でした。
模様に見えてしまいます。
西陣織も楽しめるお待合室
弊店のお待合室は、実は茶室より広々しています。
時候に合わせて、振袖やひな人形、五月人形など展示しています。
横の方には、手織りの西陣織りの型紙である「紋紙」の展示も。
よく「これはなに?」とお客様に聞かれます。
きものを着て写真を撮るスポットに使っていただいています。
今まで、茶道体験にきものを来て参加する「着付けオプション」は女性限定にしていましたが、カップルで来られる外国人のお客様が多いので、最近、男性のきものも入荷しました。
外国人の方は大きい方が多いので、現在LLサイズしか用意がないのですが・・
西陣織やきものも楽しんでいただけたらな、と思っています。