6月30日は、水無月を食べる日。京都の神社では、夏越の祓の神事が行われています。ちょうど今年も半分の月日が経ったタイミングで、半年の罪や穢れを祓い、残り半年の無病息災を祈願します。
夏越の祓は、多くの神社で開催されているのですが、今年は上賀茂神社に行ってきました。
水無月を食べる日
夏越の祓の日に、水無月を食べて、罪や穢れを払い、無病息災を祈願します。
普段のおやつに馴染みのある人も多い、6月の和菓子だと思いますが、夏越の祓の日の特別な和菓子でもあります。
私は、水無月が三角なのは、昔から着物の柄で鱗柄(三角をつないだもの)といえば、悪魔祓い、厄除け効果があると信じられてきたので、それと同じ意味かな、と思っていましたが、三角なのは、「御所の氷を模っている」からというのが本当のところのようです。
上の豆の方が、悪魔祓いの意味があるようですね。
参考 http://www.kanshundo.co.jp/museum/gyoji/gyoji_19.htm
夏越の祓 茅の輪くぐり
夏越の祓といえば、茅の輪くぐりです。各神社には、このような茅の輪が設置されており、多くの方がくぐりに来られています。
上賀茂神社では、神事は午前10時からスタート。
白いお着物を着た宮司さんが茅の輪をくぐられます。
「水無月の夏越の祓をする人は 千歳の命のぶといふなり」
と黙唱しながら、左、右、左をくぐります。
一般の方も続いてくぐられます。
上賀茂神社は、京都の北の方にあり、観光の方も年末年始以外はそんなに多くなく、神秘的な空気を感じる神社です。
今日は、行事のために、たくさんの方が参拝されていましたが、それでも混雑しているわけでもなく、ゆったりと行事に参加できました。
明日は上賀茂神社で薪能
看板を見て初めて知りましたが、明日7月1日には、上賀茂神社で薪能が開催されます。京都の薪能といえば、6月初旬の平安神宮のものが有名で、初夏の風物詩のとなっていますが、上賀茂神社でも薪能があるんですね。
音響面は野外なので、どうしても響かない、というのはありますが、やはり月明かりと松明で照らされた舞台は、幻想的で見ごたえがあります。
明日はもう7月なので、浴衣で行かれる方もいらっしゃるでしょうか。
境内には、7月24日の水祭り(七夕の行事)に備えて、今からたくさん願い事がされています。笹飾りも、小川のほとりでさらさらと風情がありました。
私は京都に長年住んでいながら、上賀茂神社にこの夏の時季に来たのは、初めてかもしません。
一番よく行くのは、やはり初詣の機会ですが、人の混雑を考えたら、今の時季の方が絶対にゆっくりできると思います。
夏越の祓や七夕飾りなど、季節を感じることもでき、心が洗われたような気がしました。
上賀茂神社
京都府京都市北区上賀茂本山339