毎年、6月上旬に下賀茂神社で蛍火の茶会が開かれます。
私は、今年で参加3回目です。境内は、自然豊かな糺の森があり、小川に蛍が放たれます。
蛍火を見ながらのお茶席、なんとも風流です。
糺の森納涼市
蛍火の茶会の日は、参道で納涼市が開かれています。和菓子屋、漬物、日本酒など、京都のおいしいものが並んでいます。
これらを見て回るのも、早い夏祭りのようで楽しいです。
蛍火は、日が落ちてからでなければ見えませんので、早めに来て納涼市を楽しむ方も多いです。
また、17時から十二単の着付けと王朝舞や雅楽の演奏も舞台で開催されており、これも大変見ごたえがります。
6月の京都といえば、少し前には、平安神宮で「薪能」が開催されたところですが、篝火の中の能の雰囲気も連想します。
暗くなってからの演出は、幽玄な雰囲気になり、源氏物語の世界に浸れます。
蛍火の茶会
蛍火の茶会は、明治時代に御手洗川で催されていたという納涼茶席を再興し、1991年から毎年開催されているそうです。
境内にある橋殿と細殿で、立礼と座礼の茶席が設けられています。
橋殿の方が御園棚の立礼席で、大宗匠の短冊「流水無間断」が掛けられ、芦蛍の棗に茶杓「青柳」など、蛍の季節の取り合わせを楽しませて頂きました。
お菓子は、老松さんの「沢辺」。
懐紙や菓子切りまでご用意下さっていて、茶道経験のない方も大変参加しやすい、気軽なお席です。
尾張屋さんの冷たいお蕎麦席もついています。
蛍を見に来る人の行列がすごい
蛍籠に、約600匹の蛍が集められており、暗くなったら、一斉に放たれます。
昔は御手洗川に放たれていたと思いますが、最近は混雑の危険を避けるため、別に散策ルートが用意されています。
毎年、人が多くて混雑しているので、なかなかゆっくりと見る、というわけにはいきませんが、糺の森の散策ルートを歩くと、ちらほらと蛍を見ることができ、風流な散歩ができます。
今年は、外国人の方は少なめでしたが、午後7時頃、すでに境内の納涼市のあたりまで、長い行列ができていました。
お茶会に参加する人ではなく、蛍の放たれる散策ルートがお目当ての方達のようです。
少し早めに行って、ソフトクリームを食べながら待つというのも一つの方法かもしません。
蛍火の茶会で使われていた、松風園さんが出店を出されており、こだわりの抹茶ソフトを販売されていました。
普通のソフトクリームより濃厚で、抹茶の味がしっかりします。抹茶の粉がソフトクリームにトッピングされているのも特徴です。
梅雨の時季も、京都は絶えず行事があります。
下鴨神社の蛍火の茶会は昨日でしたが、哲学の道や鳴滝も、蛍を見ることができますよ。