千歳盆(ちとせぼん)とは、裏千家14代淡々斎の奥様が宗匠の還暦を祝ってご考案されたお点前です。茶道を習い始めて最初に習うのは、「盆略点前」が多いと思いますが、その次くらいに習うのが、この千歳盆点前かもしれません。
洋間のお家でするにもぴったりなお点前です。
千歳盆とは
本物の千歳盆の蓋裏には、御歌が書かれています。
「千歳まで かわらぬ色の 庭の松 君が齢もかくこそあらなむ」
(千歳万て 可はらぬ以ろの 耳は乃松 幾美可与者ひ裳 かくこ所阿羅奈舞)
還暦をお祝いした御歌で、この御歌から千歳盆(ちとせんぼん)という名前がついています。蓋は淵の形は花形。御歌と共に裏千家の銀杏の紋が入っている、美しい盆です。
写真は、茶櫃ですが。
釜などのお道具がなくてもできるお点前なので、お家でも取り組みやすいのではないでしょうか。
茶櫃を千歳盆に見立てる
もし、お家に本物の千歳盆がなくても、茶櫃を利用して、気軽に一服差し上げることもできます。
こちらは、おばあちゃんの家から出てきた茶櫃です。
あまり使わないとのことだったので、いただきました。
洋服姿の場合、専用のエプロンやベルトがないと袱紗を腰につけられないので困りますが、お盆の上に袱紗を飾ってスタートすることもできます。
中には、お茶碗に茶巾、茶筅、茶杓を仕組み、棗と古帛紗も用意します。
古帛紗は、千歳盆では普通のサイズより少し小さめのものを用意するのですが、この茶櫃は少し大きめだったので、普通の古帛紗でもちょうど良い加減でした。
洋間のお家やオフィスでもできるお点前
盆を勝手付に置き、蓋を左から右に打ち返して正面に置き、袱紗で清めます。
袱紗をさばきなおし、棗を清めて盆の左上に。
もう一度袱紗をさばきなおし、茶杓を清めて右手前の淵にかけておきます。
袱紗は左横に置いておきます。(この袱紗は毎回、左手でとるのが、千歳盆点前の特徴です。)
次に、左手で古帛紗を取り、右手で広げて置き、その上にお茶碗を置きます。
茶筅を右上に出し、茶巾はお茶碗の右に。
茶筅通しをして、お菓子をおすすめします。
千本玉壽軒さんの「ねじ梅」です。
お茶を点てます。鶯のお茶碗です。
拝見をする場合は、棗と茶杓をこのように蓋の上にのせて出します。
茶櫃なら、オフィスや洋間のお家でも気軽にできます。
お茶碗やお菓子で季節感を出して楽しみましょう!
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