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古都 茶会記

気軽に楽しめる茶道と京の徒然

当たり前のようで難しい、日本の季節感

都の四季 起業女子

最近は、都会に住んでいる方だけでなく、田舎でも毎日忙しく、会社と家の往復の生活だ!とおっしゃる方も多いので、四季の移ろいに目を留める習慣が薄くなっているように思います。

私の友人で北九州に住んでいる方も、「もうすぐ七夕だね。」「ひな祭りやね。」など何気ない会話をすると、「あ、やばい、そんなことすっかり忘れてた。」と言っていました。

 

 

 

 

 

 

 海外の方に伝える難しさ

 

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「茶道体験の教室をしています」「今は、祇園祭のしつらえにしていて、季節ごとに色々としつらえを変えています」なんて話をすると、茶道のご経験がある方からは、「今更なにを言ってるの?そんなの当たり前じゃない?」という反応が返ってきます。

 

しかし、現場はそう当たり前というわけでもありません。

海外の方に日本の季節感までお伝えし、共有するのは難しいことも多いです。

英語での茶道体験で、毎月四季の移ろいに合わせてお道具を変えている、ということの方が珍しいと思います。

 

「外国人だから、わからない」「外国人にはわからないから、そこまでする必要はない」「初心者には必要ない。」

英語茶道体験の現場では、そう思っている方は非常に多いと思います。

 

しかし、外国人の方であっても、丁寧に説明すると、分かってくださり、「季節によって変わるというのがすごく面白いね。」と興味関心を大いに持ってくださるのですが・・。

 

 

 

 

 

 

 

ビジネス的には自己満足?

 

 

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「必要とされていない詳しい情報まで売ろうとするのは、自己満足にすぎないからやめた方がいい」

というのも、一つの考え方です。

ちょっと立ち止まって考えたことがあります。

選択する入り口段階のところで「弊店の茶道体験は、四季のおもてなしです。」とアピールしても、実際そこまで観光客の方が確認しているかというと、していない。

実際来てみて分かる部分で、外国人観光客の方には、それが他のお店と比較してどうなのか?ということも分からない。

 

となれば、観光客のために四季の移ろいに合わせてお道具を準備するのは、コストもかかることなので、やめたほうが賢いのではないか?

季節感のある茶室なんていうのは、単なる自己満足にすぎないのではないか?

という疑問です。

 

 

 

 

 

 

 「いいな」と共感する要素の一つ 「季節のおもてなし」

 

 

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一方で「当たり前すぎる」と言われることが、もう一方で「そんなもの必要ない」と言われる現状。

それほど、日本人の心にある「日本の季節感」は薄らいでいるのかもしれません。

日本人の方でも、初心者の方は、茶道に季節感が関係あると思っていない人が多く、「作法を学ぶ」ことが第一の目的だと考えられているからかもしれません。

 

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しかし、現場では、外国人や初心者の方が、ふとお茶碗を見て季節の絵柄があると、「あ、そうか。今の季節だから青もみじなんだ。いいですねー。」

と感動してくださるのです。

知らなかったら知らなかったで終わるのですが、「いいですねー。」と共感いただけるので、今後も四季のおもてなしを続けたいと思っています。

 

私も、初めてお茶会を経験したとき、次々と時候のお道具を見せていただけたこと、それに触れることができたことに、大変感動しました。

 

まずは、「作法」を覚えることが大事ではありますが、せっかくお茶室に足を運んでいただいたら、少しでも季節を感じて楽しんでいただけるようにしたいと考えています。