古都 茶会記

気軽に楽しめる茶道と京の徒然

「桜川」を眺めて 季節を表す美しい日本語と茶道の御銘

昨日は、とても良いお天気でしたが、今日の京都は一日中雨です。朝から肌寒く、激しく降っています。

今日のような日は、桜の花もだいぶ散ってしまったことでしょう。

 

 

 

 

 

桜川のお菓子

 

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千本玉壽軒さんの和菓子に、「桜川」があります。

今日のような日は、桜川という言葉を思い出しました。

茶道で使う和菓子には、美しく日本の風景を表す御銘がついています。

もちろん、お菓子だけではなく、お茶杓にも季節の御銘や禅に関わる御銘がついていますし、時にはお茶碗にも御銘があります。

その名前を聞くだけでも、何か美しいものに触れたような気がして、心が温まります。

 

 

 

 

 

季節を表す日本語の美しさ

 

 

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 弊店・茶道体験古都は、外国人のお客様がとても多く、ほとんどの授業は英語で開催しています。しかし、初めて茶道を体験する日本人の方がいらっしゃった場合は、その方が英語を話せる場合も、できるだけ日本語を交えて説明するように心がけています。

 

日本語には、英語では表現しきれない美しい言葉がたくさんあると思うからです。

「若桜」「花盛り」「桜花」「桜川」「花筏」

桜にもたくさんの風景があります。

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ご挨拶の言葉も、英語に直すと単純になってしまうのですが、日本語のニュアンスは単純ではないこともあります。

例えば、「お点前頂戴致します」は英語で「Thank you for the tea.」ですが、

これは「いただきます。」でも「お茶、ありがとう。」でもありません。

英語で日本語のニュアンスすべてを伝えるのは難しいですが、少しでもお道具に触れていただき、雰囲気を味わっていただきたいなといつも思っています。

 

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