古都 茶会記

気軽に楽しめる茶道と京の徒然

再就職でなく、起業を選んだ理由

シングルマザーというと、良い意味でも悪い意味でも、人の見る目が変わるので、私は普段、できるだけそれを隠しています。

話題にしないようにしています。

しかし、ちょっと話をするとやはり生活が独身女性にしては閉鎖的すぎるし、誘われても遊びにも行かないので、どこかで打ち明けなければならないことになってくるのですが。

 

 

 

 

就職においては、初対面の人にシングルマザーであることを打ち明けなければならない

 

 

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雇ってもらおうとすると、履歴書に配偶者の有無や扶養義務者の有無を記入しなければなりません。

厳しい状況です。いっそ、虚偽で普通の独身として活動したいと思うほどです。

独身の新卒でもことごとく却下されていた、企業が求める特別なスキルなどない、普通の人間なので、別にシングルマザーだから、という理由ではなく、結局私のスキルがないので雇用されないだけかもしれませんが。

しかし世の中全体で見ても、子どもが大きいシングルマザーならまだしも、今現在小さい子どもがいる女性を、中途でわざわざ雇おうとする雇用主はなかなか見つからないものです。

 

 

 

 

子どものために会社を休んだりしたら、白い目で見られそう

 

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たとえ、雇用主が理解ある方で、子どもが病気になったりしたら早退しても良いと認めてもらった上で就職できたとしても、周りの社員の方はどう思うでしょうか。

私は、昔、大企業に勤めていた独身時代、周りに育休や結婚休暇を取っている女性がいらっしゃいました。「当然の権利だ」と思いつつも、欠員補充もないので、負担は私たち独身にかかってきました。

「家庭のある人だけハネムーン休暇まで優遇されていいよな。」「結局独身は、こき使われて、損ばかり」と心の中で思ったこともあります。口には決して出しませんが。

しかも、長くその会社に勤めた社員でもなく、入ったばかりの新参者がそんなこと、許されるでしょうか。例え法律や会社は許しても、周りの目も自分自身も許せなくて、しんどくなることが目に見えてしまいました。

それでも、どんなことをしても就職するという道もひとつではありましたが、一人で起業した方が、少なくとも、毎日会う同僚の白い目からは逃れられる、と思いました。

 

 

 

 

 

恋愛や結婚に期待を持たない

 

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私は、若い頃、結婚して家庭を持つことが一番の夢だと本気で思っていました。今でも、本心はそうかもしれません。

しかし、本当の気持ちを口に出したり、行動に起こしたりしたら、「世間から批判される」と思っています。

(私自身は、子どもがいて再婚を目指す女性は、とても応援したいです)

また、たいてい同年代の男性には相手にすらされない、会話にもついていけないことも、よく知っています。

期待する姿を見せれば見せるほど、弱みに付け入ろうとする男性ばかり、現れてしまうものです。

 

仕事と子育てに集中して、20年間頑張らなければならない。

普通の独身時代は、恋愛や結婚は、どこかで、将来の幸せへの期待であり、心のバランスを保つ要素であったけれど、もうそこに期待して生きてはいけない。

そうすると、仕事はできるだけ我慢しすぎず、自分が精神的につぶれない、将来に期待が持てる、心から働きたくてたまらないと思えるくらい、継続できるものを選びたい、と思いました。

 

 

 

 

 

起業はある種掛けだけれど、チャンスがあるならトライする。

お客様に喜んでいただき、自分も幸せになるために

 

 

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いくら「これは素晴らしいサービスだ。」と自分自身が思っていても、それが多くの人に受け入れられるかは、やってみないと分かりません。宣伝もしなければ、存在すら、ユーザーに届きません。

既に似たような(に見える)同業他社の評判が良ければ、新規参入はかなり厳しいものもあります。

時間がかかることなので、モノになるまで金銭的に耐えられるかも問題です。

もし、失敗したら、その時こそ、勇気を持って再就職を目指すしかありません。

 

リスクは大きいのですが、起業するための不動産情報を1年以上かけてチェックしていました。どこかに良い物件ないかなと。それが、偶然ネットで見つかったこともあり、ここでチャンスを逃せば、やらなかったことを後悔すると思いました。

 

それが、起業することを本決めにしたきっかけでした。

子どもが大きければ、子どもの意見も考えたかもしれませんが、私の子はまだ言葉を話さないので。最後の決め手は、不動産でした。

 

 

 

ワーク・ライフ・バランス(仕事と家庭の両立)がよく語られますが、企業の集団生活は、少しでも他と外れることを嫌います。

また、「ライフ」が、必ずしもバラ色の幸せで、ワークの辛さを精神的に補うものであるとは限りません。

子育てだけでなく、働きながら親の介護をされている方もいらっしゃるでしょう。

働く時間を自分で決めることができたら。

社内の人間関係から逃れることができたら。

ライフでだめでも、せめてワークでは充実したい。

辛い思いをしている人こそ、そう考えたことがあられるのではないでしょうか。