京都・千本上立売に「釘抜き地蔵」は、千本商店街の一角にある小さなお地蔵さんです。心や身体の棘を抜いてくれると言われており、年中絶えず参拝者が訪れます。
2月2日から4日は、毎年節分祭が行われ、いつもよりさらに賑やかです。
弘法大師縁の地蔵
地元民からは「釘抜さん」と呼ばれて親しまれている釘抜き地蔵。
正式には光明遍照院石像寺と言います。
ご本尊は、弘法大師が唐より帰られた際に、船に積んでこられた石に、地蔵菩薩を自ら刻まれたものです。当時(819年)から、種々の苦しみを抜き取り下さるお地蔵様として知られていたそうです。
今でも、お地蔵さんの周りを何度も歩いて周り、心を込めて丁寧にお参りされている方をお見かけします。自分のことだけでなく、病気のご家族のためにお百度参りをされる方も多いようです。
平安時代は、藤原家隆が落髪されて、入寺されていたそうで、歌人・定家、家隆、寂連がお住まいになっていたそうです。
節分祭の厄除けだるま
2月2日から4日は、節分祭が行われ、恵方巻きやたこ焼きの屋台も2,3件出ていました。
境内左手の建物に入ると、赤いかわいいだるまさんがたくさん。
節分祭限定の「厄除けだるま」です。
2月2日から授与が始まり、4日の朝まで残り福として授与されるそうです。
だるまさんの背中に、性別と数え年を書いて、授与してくださいます。
これを一番身近な場所に置いておくと、1年間厄除け・身代わりになってくれるそうです。かわいらしいので、見た目からも癒やされるだるまさんです。
地域の憩いの場
釘抜さんの境内には、腰掛けがあり、地元のお年寄りがよくお話されているのを見かけます。もう亡くなりましたが、私の祖父もよくこちらに来て、ご近所のお年寄りとの会話を楽しんでいました。
節分祭の日は、昆布茶の接待があり、おじいちゃんもここに座っていたのかな、と思いながら、薪の周りで温まることができました。
くぎぬき地蔵 石像寺
〒602-8305 京都市上京区千本通上立売上る花車町
TEL 075-414-2233