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古都 茶会記

気軽に楽しめる茶道と京の徒然

テーブルで出来る茶道

こんにちは。

京都・金閣寺の近くの茶道体験施設「古都」の亭主です。

英語で茶道体験できるので、外国人のお客様も多いです。

いつもは和室で伝統的なお点前をしておりますが、お客様にお家へ帰られてからも、茶道のエッセンスをちょっと入れながら、おいしい抹茶を楽しんでいただきたいと思い、このブログを始めました。

今日は、テーブルでできる茶道についてご紹介です。

 

 

立礼 茶道を机と椅子で

茶道の長い歴史からすると新しいスタイルですが、テーブルと椅子でできるお点前があります。「立礼」といい、1872年(明治5年)に裏千家11代玄々斎お家元が御考案されたものです。当時、西本願寺・知恩院・建仁寺での京都博覧会開催にあたって、海外のお客様をお迎えするために作られたものですが、現代では正座のできない方や、加齢による膝の痛みで正座ができなくなった高齢の方にもやさしいスタイルとして注目されています。

 

 

立礼いろいろ

  • 点茶盤
  • 御園棚
  • 和親棚

考案された当初は、伝統的な畳の茶道から離れた新しいスタイルだったので、批判もあったようですが、立礼はすべてが格式のないものというわけではありません。ここでは、三種類ご紹介致します。

 

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点茶盤:裏千家11代玄々斎が考案されました。立礼ですが、畳の室内で行うことを前提とする格式の高いスタイル。炭点前や御濃茶もできるので、懐石を含むお茶事ができます。

御園棚:立礼では拝見する機会が一番多い棚。裏千家14代淡々斎が考案されました。使用は、薄茶に限定されるため、御濃茶やお茶事はできません。野外でもよく設置されているのを拝見します。(写真)

和親棚:16代坐忘斎お家元お好みの棚。三つの入子式の棚を展開して構成されます。テーブルの形は、〇△□の三種類です。使う人に使い方を任せた形式のため、置き方に決まりはなく、お点前も好きなように行って良いとされています。入子式のため、三つのテーブルの高さが異なりますが、椅子は特に形や高さは定められていないので、どの棚を真ん中に置くかは、使う椅子によって変えられます。

 

ネストテーブルでお薄を 洋間で茶道

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洋間でも気軽にお茶に親しめるスタイルを考えてみました。入り子式の和親棚や、秋山宗和先生の本「立礼と野点ての工夫」より、ヒントを得ております。

真ん中のテーブルに、茶巾・茶筅・茶杓を仕組んだお茶碗と棗を置き合わせます。左にはポットを。水差しは省略します。左手前には、使った後のお湯を捨てるための建水と、お替え茶碗を置きます。

このスタイルなら、洋間のお家や会社でもできますね。一般的には、オフィス=コーヒー・日本茶が大半で、普通はそれ以外はないと言っても過言ではありませんが、そればかりが「おもてなし」ではないはずです。たまには、事務所の片隅でお茶のおもてなしはいかがでしょうか。

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しつらえに合ったものを選ぶ

 

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是非、テーブルのスタイルに似合うお道具を選びましょう。このような洋間には素朴なものよりも色絵のお茶碗が合う気がします。勿論、季節も考えましょう。

ただし、茶道をこれから習われる方は、始めに崩した形を試すのではなく、最初はやはり基本から始められ、畳のお点前を習われることをお勧め致します。基本が身にいているからこそ、洋間ではどのようにしたら良いかという工夫が考えられると思います。

 

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写真のネストテーブルは、イギリスのアンティークなので古いものですが、コンパクトで持ち運びもできる使いやすいサイズです。お道具はおひな祭りの取り合わせ。立ち雛の桃色の楽茶碗に赤の扇面蒔絵の棗。お替え茶碗には春の野。女の子のお祭りらしく、可愛らしいものを選んでみました。

お家で気軽に楽しむスタイルとして、いかがでしょうか。